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動き回る翻訳者の運命的な(!)出会いを紹介します

翻訳者向けの新イベント ”i”translateに行ってきた

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翻訳者と翻訳会社の交流イベントと言えば、有名なのが「翻訳祭」。
しかし、新米翻訳者にとっては、いきなり学会か見本市に飛び込むようなもので、若干敷居が高い印象…。いやいや、私だって今年こそは参加しようと思っている。

そんな私が、今回2月13日の翻訳者向けの全くの新しいイベント”i”translateに参加した。このイベントは有志の6社もの翻訳会社さんと通訳翻訳向けのマーケティングコンサルタント カセツウの酒井さんが主催だという。プログラムは翻訳会社さんが一堂に会しての自社紹介プレゼンあり、翻訳者の事前に質問についてのグループディスカッションあり交流会ありだって。「こんなおいしいイベントなぜ行かん?」と思って参加した。

www.meetup.com

会場は渋谷のクラブ的なイベントもやってるパーティスペース!プレゼンがなんと後ろと両横の壁の三面に表示される(笑)迫力あって、カッコイイ。プレゼンする人にも実用的。そして、なんと動画で一部内容が中継され、実際私の海外在住の友人も同時視聴していた。イマドキ!

今回、まず、感じたことの収穫は、とっても参加者相互にオープンになれるイベントで踏み込んだ話が出来る・聞けるイベントであった。翻訳会社のほうから翻訳者に手を差し伸べたイベントであったことが印象的であったし、翻訳会社さんもこれぞと思った翻訳者を育成しようという気持ちをもってくれているんだ、社員でなくフリーであっても翻訳者さんの真価をちゃんと評価しようと思ってくれているんだ。という、翻訳会社さんに「あたりまえやん」と怒られそうな、私の疑心暗鬼を払拭できたことであった。

各社さんHPでしっかり、会社紹介されていても、それでも、話を聞いてはじめてしっくり理解できることもあった。それぞれ素晴らしいが、「えっ、そういうことやっているの、前職で翻訳したことあるわー」と、「私のこのスキル生きるかも」と思える社もあったし、会社は素晴らしくても、プレゼン聞いても個別に話しても、やっている領域・言語が全くかみ合わず、お互い苦笑いというケースもあって、もし、合わない会社に最初に応募していたら、レベルがダメなのかという勘違いをしていたかもしれない。

そして、「使える人材を充分に確保するのが難しい」とは、人材不足の今、業界を問わず言われることだと思うが翻訳業界もさもありなんらしい。かといって翻訳業界の使える人材の情報が充分開示されているとは言いがたい。進学・就職・転職…、最近の世の中は至れり尽くせりの合同イベントが存在するが、そういえば翻訳業界ではなかなか聞かない。使える人材が何なのかわからなければ、アピールもしづらいし、志望者もそちらの方向に成長しようという気にならない。よって、そういう人材が現れづらいのでは。逆回しにすれば好循環になりそう。

翻訳会社さんにお願いしていたクライアント側だったころは、翻訳会社さんもホスピタリティあるビジネスパーソンだと重々承知していたが、翻訳者になってみると、鋼鉄の扉の先の奥の院の存在であるような妄想を覚えてしまう。しかも、マイナス評価でトライアルはなかなか受からなくて門前払い、受かっても仕事が来るには時間がかかって…と不要な情報ばっかり耳に入ってくる。

そもそも、語学学校で超一流の先生のレベルを知ってしまい、かつ厳しい厳しい指導で、やってもやっても「私なんて」とチャレンジするメンタルはどんどん萎えがち。そして、翻訳者として家にこもってみると、会社員時代にまして飛び込み営業も難しく感じる…。ああ、なんて及び腰なんだろうか。めざす職業でメンタルも変化するのだ。

そんな私も、翻訳者としては新米でも社会人のビジネス経験やビジネス作文力はベテランのつもり。こういう会社に応募したいな、ここには私の売りはここかしらと、まさに就職活動のような気持ちを持てた。

感度の高い翻訳会社さんが、感度の高い翻訳者を求めているということで開催されたのだと思うが、交流することによって、お互い気持ちも開き双方の感度も上がるんだなと思った。今後も、また開催されるそう。次はあなたも参加されては?