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動き回る翻訳者の運命的な(!)出会いを紹介します

派手なお直し⁉「ダーニング」を体験した

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(先生のお見本)


6日、久しぶりに二子玉の蔦屋書店に行ってきた。

野口光先生という、日本に「ダーニング」という手芸を広め、テレビに教室に大活躍の元祖の先生のワークショップに参加するためだ。「ダーニング」とはイギリス発祥の、ニットや布地の穴や薄くなったところを刺繍で補修する手法で、野口先生は単なる「補修」ではなく、かえって作品がもっとかわいくなる手芸的センスの「ダーニング」を広めておられるのだ。

実にニッチに大人気で、どの講座も満席でなかなか申し込めず、寒い時期が終わってしまうと焦ったが、たまたま数日前に、非常に運よく先生の新刊イベント「ダーニンググッズのキット付きの『愛らしいお直し』の出版記念イベント」というレアなワークショップを見つけ、参加することが出来た。キットは「ダーニングをやりたいけど、どんな針?どんな糸?あてるものはどんなものを買えば?」という疑問をすべて解消してくれる、ハサミ以外全部入っているキットで、やり方も簡潔に書いてあるし、本当にいい企画の本だと思った。 


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(キットを取り出すとこんな感じ)

 同席のセンス抜群な素敵なマダムたちと一緒に、先生の生解説もしっかり聞こえるし、誰もが先生か助手の先生かの実演をしっかり見ることが出来、自分のやっている手元もしっかり回ってチェックしていただけて、とってもしっかり教えていただくことが出来て大満足だった。

私は結構不器用なんだけれども、ダーニングはどう縫っても、「味だ」と開き直れる感じがした。真に初心者に間口が広い手芸だ!ご指導もゆるくというか、基本を押さえつつも、「感覚でいろんなふうに応用していいんだよ」という可能性を感じさせていただき、自由な感じで厳しいおきてに従う手芸ではない。とても楽しい。使う糸だってとっても自由に選択できるのだ。セーターや靴下だけでなく、糸・毛糸の半端なものも活用できる。隣の方など、色もセンスも絶妙で見事にタイツが再生した。

なぜ、この手芸に興味を持ったかというと、私の性格から当然実用目的で、虫に食われたカシミヤのセーターの救済のためである。虫もよくわかっていて、ある時期、バタバタしていてちょっと保管が悪かったら、虫のやつにカシミヤばっかり食い荒らされた。他よりおいしいのだろうか???しかも、主に母のセーター…。ご本人、目も悪くなってきて、あまり細かくチェックできないと思うので、勝手にかわいくダーニングして近場に行くとき着せちゃおうと思っている。

結構時間がかかるし、たくさんダーニングしたほうが、仕上がりがかわいい。なので、まだヘタクソで2か所しか刺していない中途半端な私の作品を娘に見せたら、「そんなのやるんだったら捨てる」と言われてしまってちょっと凹んだ。「ちょっといいカシミヤなんだよ‼」
もっと、たくさん刺してかわいい仕上がりにしてやると誓った私であった。

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(初めの第一歩)