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動き回る翻訳者の運命的な(!)出会いを紹介します

樂大維先生に注音符号を習って来た!

最近の私は突撃レポーターのよう、「○○に行ってきた」という記事ばかり。
…今回もそうだ。4月13日(土)「聴く中国語」誌の特別講演会『さあ、台湾華語の発音記号、注音符号を学んでみましょう!』に参加した。

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注音符号とは中国語の発音記号で、大陸のピンインに対し、主として現在は台湾で用いられる。起源は注音符号の方が古い。かくいう私も、大学入学すぐ、意味も分からず教えられ「ポポモフォトゥトゥヌルククフチチシツツス…」とここまで、今でも暗号のように出てくる。母校の先生方に本当に感謝している。世の大学の教授の皆様、日々の学生たちの学びにご不満があるかもしれないが、30年後に不死鳥のように教えが蘇る生徒もいることをお伝えしたい。

それにしても、当時もう少し、関心を持っておれば、その時点でいくらでもマスターできたのに…。ぶつぶつぶつ。

注音記号を覚えると何がよいか、台湾で使われている繁体字が簡単に打てる。最近は、日本と台湾の交流は深まる一方、台湾には日帰りでも旅行に行ける時代、日本のビジネスシーンでも台湾に対する関心が高まっている。SNSの発展で、台湾人の新しい友人とも簡単に交流できるようになっているし、何より台湾のバンドの音楽は魅力的だし、台湾スイーツは目白押しで日本に入ってきているし。台湾の発信力はなかなかに強まっているのだ。

そんな、台湾シーンで簡体字を使うなんて、まるで大阪で関西弁がしゃべれるのに、うっかり東京弁で駅員さんに物を聞いてしまったときより、何百倍もきまりが悪い、もっと微妙で深刻な問題だ。しかし、スマホならピンイン繁体字が入力できるが、PC入力が楽な旧人類はキーボード設定が探し出せず、設定するより自分が注音記号を覚えた方が早い事態になっていた。

それでも、大陸の中文にこんなにてこずっているのに、さらに台湾語や台湾式に手を広げる勇気が長く持てなかった。しかし、樂大維先生は、そんな私の腰が曲がった老化した気持ちを、女学生に戻してくれるような優しすぎるお兄さん先生であった。

注音記号は全部で37字。たった二時間の講義で覚えるには結構な数で、ひと目で「ムリ―」と言ってしまいそうな数であるが、先生は軽やかに教えあげ、きちんと生徒の書き癖をチェックして矯正し、注音記号カルタやビンゴゲームで盛り上げてくださった。

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幅広い年齢層の出席者であったが、軽快な楽しいレクチャーに、最後には皆、春の新入生のようなフレッシュな表情になっていた。私も、「そうだ、今後新しい単語を覚える際は、発音を注音記号で覚えれば早く注音記号を覚えられるんじゃないか」、なんて能天気に思いついてしまったほどだ。

そして、偶然にもその会で、近々会いたいと思っていた中国語字幕の友人にばったり遭遇、不思議な巡りあわせに驚いた。

 

次回はなんと相原茂先生のピンインの講義

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