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動き回る翻訳者の運命的な(!)出会いを紹介します

老母が歌うバースデーソング

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昨日は娘の誕生日だった。

先日、いろんなお祝い・お年玉等を全部足したことにして、高い高い高いiPhone 11 Proを買わされたのでプレゼントはなしだが、ケーキは買ってお祝いした。
そのケーキ、当日いつものケーキ屋さんで作ってもらって夕方買い、本人は遅くまで仲良しの友達と遊んでいて、翌日やっとみんなでたべるという相変わらずの我が家的ペース。半日おいたので「Happy birthdayのチョコがちょっとくたった。」と娘に怒られる。

ケーキを前に、母が「クリスマスか?」という。「クリスマスのケーキはこないだ食べた。今回は、マドの誕生日だ。」というと、「お祝いをあげんといかんな。」と言う。今朝は何度もこの会話。
ケーキは本人が切って、私がお茶をいれる。数分おきに同じ「お祝いあげないと」という会話がループしたところで、遮るように私が「ねえ、おばあちゃん。ハッピーバースデーでも歌ってよ。」と言った。

そうすると、母は歌ってくれたのだ。ハッピーバースデーをフルで。

母はかつて自分の音痴を大変気にしていて、私の幼時から記憶のある限り、歌を歌うことは皆無だった。「歌が上手な人はいいね。私も何か一曲ぐらい何かの席で『一曲』と言われたら歌えるような、持ち歌になるような曲でもあればいいのに。」とよく言っていた。

ところが、孫が生まれて歩き出すようになった頃、母が娘を抱っこして童謡を歌っているのを聞いて心底驚いた!私、そのとき初めて母の歌を聞いたので。孫の力、愛の力は大きいなあと思った。「歌」って、母と同じく、私もなんとなく人前で歌うもののような意識があったけれど、こういう内心から湧き上がる気持ちを表現する手段でもあるんですね。


今日の「ハッピーバースデー」は、その時以来、久しぶりに聞いた母の歌。
心の底から発せられた歌声に娘と聞き入った。

今年、マドもいいバースデープレゼントをもらったものだ。